ボンジュール公爵
Zanon
発行:宝島社/著者:と学会
「トンデモ本の世界」


暴言大将軍
マリン

トンデモ本とは?著作者が伝えたい事とは全く違う視点で楽しめる本のことである。
この本は、そんな素晴しき本達を紹介する、味わい深い嗜好の一品である。

「さて、ここは色々な感銘を受けた個性的な本を紹介したいと思う所なのだ。 これらをみてもらい。そして感動して欲しい」
「皆と感動を分かち会いたいんだね。この、寂しがり屋さん」
「・・・急に力が抜けるようなこと言うな」
「ゴメンね。で、記念すべき紹介する本は?」
「うむ。ずばり、これ『トンデモ本の世界』なのだよ」
「トンデモ本って何?」
「うむ、簡単に言えば、 日本や世界で発行されている。冷静に読むと驚くような本を書いている本なのだよ」
「あーそれって、本を紹介している本ってこと?」
「ひらたく言えばそうさな」
「つまり、本を紹介している本を紹介するんだ・・・なんか変なのー」
「言われてみると変な感じだなー、しかし、これは大変面白いので紹介したいのだよ」
「紹介本が?」
「うむ。この本に紹介されているのは永久機関やUFO解析の超科学。例えば 『太陽は熱くない』と力説する本や、 『拳銃でUFOを落とす』小説など、第三者の視点で『冷静につっこみを入れて』紹介していてるのだ」
「・・・あのー。それって変な人が書いている変な本を紹介してるってこと?」
「いや、いや、それだけではあらず。一見すると普通の内容なんだけど、後からもう一度見直して、考えてみれば変な所がある、というのもあるのだよ」
「えっと、つまり?」
「例えば『銃でUFO』を撃ち落す。というのは黒豹という小説の一部分だが、物語の前後の盛上がりや、 圧倒的な迫力。怒涛の流れの中で見落としたりするもんなのだ」
「ああ、それなら分るよ。映画でもあるよねー、最初は気にしないけど、2・3回も見ると『アレ?ここ、変だな』って所」
「中には、作者がそうだと信じているものもあるからね。 作者が信じて書いてると読んでいる方も、けっこう疑わずにスルーしてしまうのだよ 」
「そっか、分ってきたぞ。つまり、これは本の内容(ボケ)に対して、ツッコミを入れる。ワイルド・ワイズな漫才本なんだ!」
「何だか言っている事はワカランが、言いたい事は分るぞ!そのとおり!」
「安心して!私も意味なんか考えないで勢いで言っただけだから!・・・じゃあ、理解した所で読んでみようかな。ふむふむ」
「どうだい? 」
「あのねぇ。面白いけど、大予言とか、UFOとか、超科学とか幽霊とか否定しているような感じだね。信じてないんだ」
「違う、違う。否定ではなく懐疑なのだよ」
「懐疑って、否定と違うの?」
「否定と言うのは信じていない事。懐疑と言うのは『疑っている』という事だ。つまり、この本の趣旨でもある『内容を良く考えてみよう』ということだね」
「もう、回りくどい!ハッキリ言ってよ」
「つまり、ちゃんとした証拠があれば信じるけど。無きゃ信じないってこと」
「なんだ、噂を信じちゃいけないよ〜って奴か」
「うむ、人のいう事を鵜呑みにしないで自分で考える。この本は、こう主張しているのだよ!」
「そっか!でも、この紹介ページの存在を否定するような暴言だね!」
「HAHAHA。初っ端から存在、大否定なのだよ。言ってみれば、人の言う事を聴くほうが間違っているのだよ」
「うわ。凄い暴言だ」
「ハっ!これは、マリンの霊に乗り移ったに違いない」
「・・・人のせいにしてるし。私まだ生きてるのに乗り移れるわけないじゃん。こーいう人に騙されないためにも、必読だね!」
「いや、生霊ということもあってな・・・」
「なら、生霊を見せてみろ!」
ドベシ
関連書
『トンデモ本の逆襲』 『トンデモノストラダムスの世界』 『トンデモ大予言の後始末』 『と学会年間2001』 『と学会年鑑BLUE』 『トンデモ超常現象99』 『新・トンデモ超常現象56』 『トンデモ本の世界R』 『愛のトンデモ本』 『こんなにヘンだぞ!「空想科学読本」』
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